美術品も相続税の対象になる

京都太陽行政書士事務所 美術品にも相続税がかかる 投稿記事

 とある著名な日本画家(奥村土牛)の遺族が、スケッチなどの貴重な作品を焼き捨てたと言う記事がありました。これは、美術作品にも相続税がかかってしまうために起こった悲劇です。
 購入した有名な絵画などの動産が、相続税の対象になることはご存知の方もあると思います。しかし、作家の手元にある絵画は、未だ価格も決まっておらず、ご時世によりいくらで売れるかも分かりませんし、そもそもずっと故人への敬慕から手放す予定もないかもしれません。
 しかし、高明な作家には、相場価格というものがあるため、金額を算定しやすいのです。また、日展などの展覧会や個展などで作品を発表しており、こっそり作った小品ならともかく、売れた作品、手元に残っている作品が名簿に載っていたりで把握しやすいのです。さらに、作品を販売しないまでも、遺族が美術館の展示に有料で貸し出したり、作品集として出版販売して収入を得る可能性もあります。そういうことから、今は値段がついてなくても相続財産だと認定されるのです。
 これは、絵画などの美術作品だけではありません。陶芸や漆などの工芸作家の作品や、仏師の仏像などでも同じです。もし、親がその様な高明な作家だったら、もしもの時に備えて作品をどうするか考えておく必要があります。
 方法として一般的には、①生前に販売しておく、②本当に手元に残しておきたいもの以外は美術館や公共施設、学校などに寄付するということになります。③物納すれば良いと考える方もありますが、物納は、いきなり美術品にくることはなく、先に土地など取り易い方から取られるのであまり現実的ではないかもしれません。他にも、④お金はかかりますが、生前に、美術品信託をしておくという方法もあります。この美術品信託ですが、名前は同じでも中身がかなり違ったりするので、よく比較検討される必要があります。
 自宅に保管、または別に保管場所があるなら、そして、配偶者や子供・孫がいる場合は、あえて信託銀行に依頼する必要はありません。家族信託(民事信託)などで対応できます。また、積極的に金銭化するのでなく美術・工芸の伝承や記録として残しておきたいし、そのための費用もあるという場合には法人化など様々な方法を検討できます。
 親や親戚が作家という方は、突然慌てないためにも、その作品の相場や手元の作品数などを一度計算してみることをお勧めします。
 当事務所では、美術品信託についてもご相談に乗っていますので、お気軽にお問い合わせください。。

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