日本社会の美徳は人類を救う鍵

京都太陽行政書士事務所 日本社会の美徳を守れるか 投稿記事

1. 日本の美徳を表現することば
 日本には、「襟を正す」「矩を踰える」「お天道様が見ている」などの勤勉で倫理観のある正直者が尊敬される美しい言葉がありました。「ありました」と過去形なのは、今や死語に近いくらい日本社会の価値観が「今だけ、金だけ、自分だけ」となってしまっているからです。
 
2. 日本の価値観が壊れた原因は・・
 それは、欧米と異なり、移民を受け入れなかった日本が、EUで移民問題が顕在化してから10年以上経って、周回遅れで今や移民受け入れ国上位に入っているせいでしょうか。
 確かに、この10年ちょっとで就労や定住する外国人が急に増えた結果、日本社会にいろいろな軋轢を生じています。日本の価値観・風習・安全が守られなくなる、日本人の雇用が失われる、日本の美しい山林や水源地が買われ景観が破壊される、地域コミュニティーが分断されるなどが起こっていることも事実です。
 東京では、随分前から、山手線の駅毎に、様々な国のコミュニティータウンが出来、日本人が次々出て行かざるを得なくなり、警察すら入れなくなっている地域が存在しています。

3, 本当の責任は誰にあるのか?
 しかし、日本の美徳が消えたのは、本当に外国人だけが原因なのでしょうか。国家的戦術として、国家ぐるみで産業スパイしたり、大規模に山林を伐採したり、水源地を買い漁る国や、その国家の手足として動いている人間は別として、自国の指示で動いていない外国人に、日本の美徳がなくなった責任があるのでしょうか。

4. 実は、渡来人の多い日本の歴史
 このような渡来人が押し寄せた危機は、縄文時代にも、古墳時代にも、戦国時代にも、江戸末期から明治にかけての時期にも、終戦後にもありました。
 縄文や古墳時代の渡来人は、日本社会の中に同化しました。南蛮人と言われた宣教師達はバテレン禁止令で追い出されましたが、彼らは日本社会に同化せず、アジアの植民地のようにキリスト教を使って日本を植民地化する、つまり、日本を自分たちに同化させようとしていました。そして、江戸末期から明治にかけては、日本社会が自ら黒船の諸国に積極的に同化していきました。さらに、GHQは焚書坑儒をし、マスコミや教育も根本的に変えました。

5. 転機はリーマンショック?
 にも関わらず、リーマンショック頃までは、道徳の授業がなくなっても、なお、美徳は残っていました。鍵をかけなくても安全で、財布を落としても戻ってくる、社長も社員食堂で食べ給料も社員と桁が違うような事もない、真面目に誠実に働く者が尊敬される、ずるい真似・汚い真似をすると親に申し訳ないと躊躇する・・・そんな社会は、確かに残っていました。
 リーマンショック後、日本の会社は外資に買われ、今や、銀行、石油、製造、ほとんどの大手企業の筆頭株主も外資です。「会社は社員のもの」から「会社は株主のもの」に価値観が変わり、日本が外資の経済植民地になってきた頃から、美徳は徐々に無くなっていったのです。

6. 日本の現状は?
 そして、茹でガエルのように、気がつくと、日本企業の名前を残し日本の皮をかぶっている実質的外国人事業主と、お飾りの名前だけの日本人社長、外資事業主に良い様にこき使われる正規・非正規日本人社員、そして、政府の後押しで日本人の職を奪う外国人社員と言う惨憺たる有り様です。
 こんな腐った状況で、日本人だけが「美徳」を実行していたら、食い物にされるだけです。
 だとすると、事業主が「今だけ、金だけ、自分だけ」になってしまったのは、ある程度は仕方のない事なのかもしれません。
 このように、日本の美徳が消えたのは、外資による日本企業乗っ取りが進んだ時からでした。とすると、もっと言えば、バブルを作り上げたのも外資で、その後バブル崩壊させたのも、日本人の美徳を壊したのも、日本企業を乗っ取りやすくするシナリオの流れだったかもしれません。

7. 美徳を失った「種」としての人類の劣化と行く末
 であれば、美徳の崩壊は、近年増えた外国人のせいとは言えません。むしろ、嬉々として調子に乗ってバブルに踊り、商売とは関連しない土地に手を出し、くだらないビルを買い漁って、本来の事業を疎かにした日本人自身の劣化が原因なのではないかと言う仮説が成立してしまいます。そんな美徳のない社会に後から入って来た人は、自分たちも価値観を振り回しても良いのだと理解しても仕方ないからです。
 それだけでは済みません。もし、この「自分さえ良ければよい」とする現象が、世界的に共通した新たな価値観になりつつあるのだとしたら、もはや、人類という「種」の劣化であると言えるのかもしれません。
 地球上の、人類以外の動植物が、ただひたすら生きているだけなのに対して、人類だけが身勝手な欲に走って、人類以外の動植物の生存を脅かしているとしたら、もし仮に、神の概念よりももっと大きな「大いなる力」があるとしたら、人類は、この地球に存在することを果たして許されるのかと考えてしまいます。

8. 人類の無滅亡を日本の美徳が救えるか?
 死んだら金は持っていけません。必要以上の金は子孫の争いのもとです。せめて、日本社会がかつての美徳を取り戻せば、金のために先祖からの土地を売り、金のために工場を海外に移転し、外資に嬉々として手を貸す、そんな風潮に歯止めをかけることはできるかもしれません。
 ただし、それを世界にも発信出来るようにならなければ、日本国内の問題が解決できないにとどまらず、その時は、人類の未来も無いような気がします。つまり、人類という「種」の滅亡です。地球上で、奢った「種」が生き残った歴史はありません。

©️ 2023   京都太陽行政書士事務所

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました